研究紹介:AI活用でタスク速度2倍、影響を受ける仕事は最大56%
ChatGPTなどのAI活用で、以下のような結果が得られる可能性があるという研究結果があります。
- 仕事のタスクの約47〜56%を従来の2倍以上の早さで完了できる可能性がある。
- 科学的な方法論やクリティカル思考が必要な業務はAIの影響を受けにくい。
この結果はアメリカの労働力を対象に行われたワーキングペーパーにて報告されていますが、日本においても近い影響があるのではと思われます。
興味深いのは、文章作成やプログラム作成といった業務においてはAIによる多大な影響がある一方で、科学的な方法論やクリティカル思考が必要な業務はAIの影響を受けにくいと示唆されたことです。
影響を受けにくいと考えられる理由の一つに、現在のLLM(ChatGPTなどを含む大規模言語モデル)では、事実や根拠に基づいて論理的に詳細な分析を行うことや、その分析プロセス自体を批判的に検証・評価することは得意でないからです。
簡単な文章作成やプログラミングはAIに任せることができる一方で、クリティカルな思考が必要となる仕事はまだまだ人間の力が必要であると言えるでしょう。
Refereces
Eloundou, T., Manning, S., Mishkin, P., & Rock, D. (2023). Gpts are GPTs: An early look at the labor market impact potential of large language models. arXiv preprint arXiv:2303.10130. https://arxiv.org/abs/2303.10130