デザイン思考

デザイン思考の詳細化フェーズ

2023.09.04

デザイン思考研究所

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Design Thinking Institute

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柏野 尊徳 | Takanori KASHINO

アイリーニ・マネジメント・スクール

デザイン思考の詳細化フェーズ

詳細化とは?

発見フェーズで得られた顧客や顧客の行動に関わる情報を、整理・分析しながら顧客ニーズやイノベーションの機会につながる気づき:インサイトを得ていきます。
調査結果を共有しながら、目の前に集められた事実を今までになかった新しい視点で捉えることが求められます。顧客のストーリーを紐解きながら、一貫性のある整理・解釈を生み出すようにします。

詳細化の重要性

顧客に関わる情報を、改めて丁寧に確認していくことで、それまでチームや組織が想定していなかった新しい視点を得ることができます。この新しい視点によって次のイノベーションが生まれます。単に顧客から得た情報を羅列するのではなく、それぞれの情報をうまく統合する、一つのストーリーを見出しましょう。今までと違う、新しいパターンを生み出すことが重要です。

詳細化の方法論

詳細化で重要な点は3 つあります。全体像の把握、顧客ニーズの理解、インサイトの把握です。

1.全体像の把握

顧客から得たストーリーの中で、意外に感じたことや印象的だったことに焦点を当てましょう。
なぜ、その情報が印象的だったのかを掘り下げます。そこには、何らかの特定のパターンやストーリーが埋め込まれているはずです。
顧客自体の理解を深めることはもちろん、顧客を取り巻いている環境や文脈についても、新しい視点で説明ができないかどうか考えます。

2.顧客ニーズの理解

全体像の把握を行うと同時に、それぞれの顧客がどのようなニーズをもっているかについても、リストアップしていきましょう。ニーズを書き出すときは、そのニーズがあると考えた根拠となる、顧客の行動や発言についても同時に明らかにします。事実を把握した上で、その事実を新しく解釈できるようなニーズを設定します。

3.インサイトの抽出

全体像や顧客ニーズを踏まえた上で、「これまで自分たちが見落としていた視点」を言語化します。例えば、これまで自分たちが想定していた顧客の日常と、実際に見えてきた顧客の様子にどのようなギャップがあったでしょうか。そのギャップは、あなたやチームがもっていた視点と、顧客がもっている独自の思考パターンや行動ルールのズレによって生まれている可能性があります。新しい枠組みで顧客の行動や環境を言語化することで新しいイノベーションの機会を生み出すことにつながります。

詳細化フェーズ:d.seedモデル

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